プライマリケアの現場における左心不全の診断法
Risk Assessment of left vetricular systolic dysfunction in primary care: cross sectional study evaluating a range of dianostic tests
BMJ2000年1月22日号220〜224頁
【問題】左心不全の確定診断は超音波検査が有効だが、超音波検査に紹介する患者を選別する簡易有効な診断法は何か?
【研究機関】デンマーク、コペンハーゲン周辺の3医療機関
【方法】左心不全が疑われる患者に、プライマリケアで行う検査(血圧、心電図、血液検査・・・Nterminal atrial natriuretic peptide, N-ANP)実施。さらに、別個に超音波検査を行い、駆出率0.45以下を左心不全として、スクリーニングの有効性を評価した。
【データ】本調査は、心不全の有病率を調べる目的での断面調査の一環として行った。予想される有病率より標準誤差を0.5%以内にするため標本数は2200と計算。3医療機関を受診したことのある40歳以上2158人を対象にアンケート郵送した(コペンハーゲンの一般人口と同一構成)。
 回収率80歳以上48%、80歳未満87%。約500人電話インタビュー、心不全の徴候のある人357人を特定。現に治療中とかナーシングホーム入所といった理由で除外した後、126人が診察を受けてくれた。平均年齢71歳(男55%)【表1】
血圧測定、心電図、血液検査の後、超音波検査施行。それぞれの所見は独立して評価。
【結果】126人中15人が、駆出率0.45以下で左心不全と診断される【表2】。それをゴールドスタンダードに各種検査結果を評価【表3、4】【エクセル表参照】。表4に不明な点あり。
 心拍数と拡張期血圧は左心不全と正反対の関係があるので心拍数>拡張期血圧を指標とした。胸焼け、胸部レントゲン、理学所見は左心不全の有無と有意な関係なし。
 さらに、心電図、心拍数>拡張期血圧、N-ANPの3つを組み合わせた評価尺度をつくった【表5】。 【考察】プライマリケアの場において安静時心電図は最も有効な検査で、これが正常ならほぼ確実に心不全を除外できる。しかしどの検査も単独では左心不全を十分な確度で予測できない。心電図に異常があり、かつ頻拍とN-ANP高値のいずれかまたは両方がある者を超音波検査にまわすべきである。もし3つともYesであればそれだけで左心不全と診断してもよい。
【問題点】EBM誌にSe、Spの信頼区間が計算されているが、これにも疑問。自分の計算結果はエクセルファイルにいれてある。